売れる営業マンはパンフレットや営業チラシを使わない

売れる営業マンはパンフレットや営業チラシを使わない

売れる営業マンはパンフレットやチラシを使わない

売れる営業マンは忙しい日々を過ごしているのに、売れていない営業マンよりカバンが薄いことに気づいた方もいるはずです。

売れる営業マンはパンフレットやチラシは、極力持ち歩かない習慣があるようです。

使えるデバイスがあればPDF版をダウンロードして移動中に読んでいることはありますが、お客さんのためにダウンロードをしているわけではありません。

今回はなぜ売れる営業マンはパンフレットやチラシを使わず契約を取ることができるのかお話していきます。

売れる営業マンにとってのパンフレットやチラシは見せなければいけないもの

売れる営業マンにとってのパンフレットやチラシの存在は、『説明しなければならない部分』を見せなければならないモノを用いてする義務と感じている場合が多いです。

一般的な営業マンはパンフレットやチラシが自分の提案よりわかりやすく自分も話をしやすいから用いります。

しかし売れている営業マンは圧倒的に自分の説明の方がパンフレットやチラシよりも面白く、分かりやすいという自信があります。

自動車ディーラーの売れている営業マンがチラシを使わない理由

パンフレットや営業チラシは自分が重要だと思っているところと違う部分がフォーカスされることが多いというのも特徴です。

例えば、クルマのディーラー営業が自社の営業チラシを売れている営業マンほど使いたがらないのは『298万円から!』『オプションサービス』などというメッセージが要らない、むしろ提案の邪魔になると感じる営業マンが多いのです。

なぜなら、298万円からと謳っていたら同じクルマでフルオプションの420万円のクルマを売りにくくなりませんか?

という部分です。

もっと言えば298万円〜でも乗り出し価格は350万円ほどになると思います。

ナビもETCもドライブレコーダーも付いていないクルマを顧客に提案できるか?となるとプライスバリューで勝負しない営業マンからすると、営業チラシの内容が逆に邪魔になってしまうのです。

パンフレットやチラシを使わないのは『例に例える』スキルがあるから

一般的な営業マンはパンフレットやチラシを音読してしまう傾向があります。

音読されるならお客さんとしては読みたい部分だけを好きな時間に読みたいと思うはずです。

一方、結果を出せる売れている営業マンは『つまり・・・』という要約が非常に上手く、例えるスキルが非常に高い傾向があります。

パンフレットやチラシを見た瞬間、聞く側は買わされると思う

営業マンとお客さんの関係はどこまでなのか。

友人のような距離感、或いは相手は友人以上に信用を置いてくれている場合もあります。

その中でパンフレットや営業チラシは話を聞く側のお客さんを、しらけさせてしまうきっかけになるのです。

なぜなら、急に『モノを買わされる』空気になってしまうからです。

もちろん買っていただくし、買おうとしているものでもパンフレットや営業チラシの出すタイミングによっては「いや、まだ良いや」と逃げたくなる心理が生まれます。

逆に契約書や約款を渡すのは、『買った』という自覚を持ってもらう意味合いも含まれています。

提案の前後、契約の直前という差だけでお客さんの心を非常に変化しやすいと心得ておく必要があるため、売れている営業マンはギリギリまでパンフレットや営業チラシを使いません。

売れている営業マンがパンフレットや営業チラシを使う時

売れている営業マンがパンフレットや営業チラシを使うたいタイミングは、自分の伝えた提案を視覚でイメージしてもらうためです。

注文住宅などは理想が高まった状態で見てもらうと、自分の夢や目標、欲しかったものが写真や言葉で表現され「これだ」と思わせる『決め手』の印象になりやすいです。

しかし、前述した通り不要な情報や不向きな情報も含まれるので、パンフレットや営業チラシは自分のまずはお見せしたいページを付箋しておき、最後にお客様ご自身でお読みいただくというのが理想の順番となります。

 

売れる営業マンだけがパンフレットや営業チラシのデメリットに気付いている

クロスセルがパンフレットやチラシではしにくい

クロスセルとは他の商品を一緒に購入・契約してもらうことです。

売れている営業マンと一般的な営業マンの差は、セット率と呼ばれる1契約で何点の商品を契約してもらうかという部分です。

簡単に言えば、リフォーム会社の営業であれば壁紙の張り替えの提案と同時に、フローリングの張り替えも提案するというようなイメージです。

しかし、壁紙のパンフレットや営業チラシにフローリングの資料はないはずです。

そのためいきなりパンフレットや営業チラシを見せてしまうと、自分の提案したいガイドラインに話を誘導しにくくなります。

パンフレットや営業チラシの説明が終わると商談が終わってしまう

パンフレットや営業チラシをお見せして後半の部分までいくと、お客さんとしては『もうすぐ話が終わる』と小さく考え始めます。

学校で言えば、もうすぐ授業が終わるというような感覚に近い心理現象が起こります。

その中、「実はもう一点・・・」とパンフレットや営業チラシを見せられると、お客さんは「今日はもう良い」となってしまうのです。

つまり、提案は常に同時提案で同時提案ありきで商談を進めていくには、パンフレットや営業チラシは使いにくいツールとなってしまうのです。

効率は悪くとも成約率の上がるパンフレットや営業チラシの使い方

一冊の提案フォルダを作ってしまうことです。

最近ではiPadなどでもできますが、後日お客さんが見返す確率は低いため紙で渡しておくほうが効果的です。

実際、商談での提案フォルダはパンフレットや営業チラシの写真や画像をメインに雑念を抱かさないように予めお客さん用にカスタマイズしたパンフレットを作るイメージです。

そうすれば、このイメージを手に入れるためには『〇〇円』かかるという見積もりも明確に出すことができます。

会社やマーケティングでよくある数字で人を引き寄せる効果は、結果として見積もり時に裏切ることが多いです。

「実際はこれくらいはやっぱり、かかるんだな」と言われた経験は営業マンならば、誰しもあるはずです。

その期待を裏切らないため、目移り防止のためには、見せたいところだけ見せる自作パンフレットを作ると効果的です。

パンフレットやチラシを使うと『完璧な商談』をしてしまう

売れない営業マンと売れる営業マンの差は商談の『完成度』です。

売れている営業マンの方が完璧かと言われると、むしろ未完成での提案が多いです。

パンフレットやチラシを使うと『完璧な商談』のパッケージを使うことになります。

その結果起こることは提案を柔軟に変えることができなくなるというデメリットです。

売れている営業マンはあくまでも提案は提案で、お客さんの要望や声をその場で飲み込み、提案を組み立て完成させていきます。

逆にパンフレットやチラシを使うと目の前のお客さんとは関係ない情報で、ロープレをする台本のようなものになってしまうのです。

そんな完璧な商談をお客さんは求めていません。

お客さんの熱量やニーズ、可能性をその場で組み立てるからこそ、営業マンは存在する価値があると共感できるならば、パンフレットやチラシを使うのは慎重になるべきでしょう。

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