営業マンの99%が知らない「役員に求められる資質」
~売れるだけの営業マンが絶対に昇進できない本当の理由~
はじめに|「売れる営業マン=出世する」と思っていませんか?
「売上を上げ続ければ、いずれ役職がつく」
「トップ営業マンは、当然、昇進する」
このように考えている営業マンは多いですが、残念ながら これは大きな誤解 です。
実際、トップセールスとして活躍していたのに、いつまでもプレイヤー止まりの人は少なくありません。反対に、 売上成績がそこまで飛び抜けていないのに、なぜか昇進し、最終的に役員になる人 もいます。
この違いはどこにあるのでしょうか?
それは、「営業マンとして優秀」なことと、「経営者の視点を持つ」ことはまったく別のスキルだから です。
企業が求めているのは、 「売れる人」ではなく「利益を最大化できる人」 。
今回は、 「営業マンの99%が知らない役員に求められる資質」 を解説していきます。
1. 営業成績が良いだけでは昇進できない理由
「営業の仕事は売上を上げること」
この意識が強すぎると、役員への道は遠ざかります。
企業にとって、営業は 「売上を生む部署」 ですが、 コストセンター(販売管理費人材) とも言えます。
例えば、 年間1億円を売り上げる営業マンA がいたとしましょう。
しかし、この営業マンAの給与や経費(交通費・交際費・販促費など)を含めたコストが 3,000万円 だとすると、会社にとっての「利益」はどうなるでしょうか?
「売上=利益」ではない。むしろコストになることもある
経営の視点から見ると、単に「売上を上げる」ことは、企業の利益には直結しません。
「利益を最大化できるかどうか?」が評価基準 なのです。
2. 企業が求めるのは「売れる人」ではなく「利益を最大化できる人」
(1) 利益を生む営業マンは何をしているのか?
✅ 利益率の高い商材を売る
✅ 売上だけでなく、コスト削減にも関与する
✅ 組織全体の収益を伸ばす仕組みを考える
✅ 新規事業や提携など、経営視点で価値を生む
例えば、 同じ1億円の売上でも、利益率10%の案件と30%の案件では、会社の利益に3倍の差が出ます。
トップ営業マンは、この 「利益構造」を理解し、単なる売上の増加ではなく、より利益が高い商材・顧客を見極めて提案している のです。
(2)「売れる人」から「利益を生む人」へ変わる3つのステップ
💡 ステップ1:「売上」ではなく「利益」に注目する
→ 目標を「売上○○万円」ではなく、「利益○○万円」に設定する
💡 ステップ2:「自分の営業成績」ではなく「チームの収益」に注目する
→ 自分一人ではなく、組織全体の数字を上げる行動をとる
💡 ステップ3:「自社の財務状況」を理解し、経営的な提案をする
→ PL(損益計算書)・BS(貸借対照表)の基本を学び、経営陣の視点を持つ
3. 「販売管理費人材」から「投資科目人材」へ変わる必要性
では、どうすれば 「営業というコスト」から「投資価値のある人材」へ変わる ことができるのでしょうか?
キーワードは、 「販売管理費人材」から「投資科目人材」への転換 です。
(1) 「販売管理費人材」とは?
企業の財務では、営業マンの給与や販促費、交通費などは 「販売管理費」 に分類されます。
つまり、 営業マンは企業にとって「コスト」なのです。
どれだけ売上を上げても、 コストとしての存在である限り、昇進や経営陣への抜擢は難しい でしょう。
(2) 「投資科目人材」とは?
一方で、企業が「投資価値がある」と判断するのは、 「この人に経営を任せれば、会社の利益が増える」と思われる人材 です。
✅ 営業部の仕組みを改善し、全体の利益を最大化できる
✅ 新規事業の立ち上げを主導できる
✅ 異業種との提携など、会社の成長を生む戦略を打ち出せる
こうした動きができる営業マンは、 コストではなく、「投資対象」として評価されるのです。
4. 役員を目指す営業マンが今すぐやるべきこと
(1) 「自分が売れる」から「組織で売れる」へ視点を変える
→ チームの成果を意識し、営業戦略を提案する
(2) 「売上目標」から「利益目標」に変える
→ 自分の売上だけでなく、会社の利益率を考える
(3) 「事業戦略」に関わる
→ 新規事業や業務提携など、会社の成長に直結する提案をする
(4)「PL・BS」を学ぶ
→ 財務知識を身につけ、経営視点を持つ
まとめ|売上だけを追う営業マンは、絶対に役員になれない
「売れるだけの営業マン」は、どれだけ実績を積んでも昇進は難しい のが現実です。
✅ 「売上」ではなく「利益」を意識する
✅ 「個人成績」ではなく「組織の成長」に貢献する
✅ 「販売管理費人材」から「投資価値のある人材」に変わる
これらを意識し、 「経営視点を持った営業マン」へと進化することが、役員への最短ルート なのです。
あなたは、 「単なる売れる営業マン」で終わりますか?
それとも、 「企業の未来を創る営業マン」になりますか?
今が、その分岐点です。