営業マンが『顧客』を奪われかけたら時の対応方法

営業マンが『顧客』を奪われかけたら時の対応方法

営業マンが『顧客』を奪われかけたら時の対応方法

営業マンという仕事は『顧客』を奪い合う宿命があります。

クルマを乗り替えるにしても、保険を替えるにしても、服1枚であってもほとんどの場合はどこかで買ったことのある方です。

日本はただでさえ、少子高齢化で『純新規』とも呼ばれる全く他社で既納歴がないものを販売することは少ないと言えます。

つまり、営業マンはどこかしらの顧客を奪うことになり、反対に常に奪われる側にもいるということです。

顧客を奪われた場合、買い替え需要やフォローアップ先が減り、将来的な契約の減少に繋がります。

今回はそんな顧客の『奪い合い』に勝ち抜くための方法をご紹介し、予防方法も紹介していきます。

競合他社から顧客を奪われないための戦略

教科書のような模範回答では競合他社から顧客を簡単に奪われてしまいます。

私の営業マン向けのセミナーで幾度となく話をしてきましたが、

  • 顧客との信頼を得る
  • 接点を増やす
  • CS(顧客満足)を強化する

なんていう3つの柱は簡単に打ち砕かれます。

なぜなら、競合になる相手も同じことをしているからです。

営業マンが他の競合他社から顧客を奪い契約ができているように、奪われる側には常に『空き』があるのです。

AIにも負けない営業力=競合他社から顧客を奪われないスキル

教科書通りの営業ノウハウを完璧にこなすと営業マンではなくAIでよくなります。

つまり模範的な営業マンはAIに取って代わる存在なのです。

人間だからこそできる営業力には『見せ方』があります。

「上司からの稟議を取ってこの値段です」と見せている資料とは別に、営業マンが手持ちする資料にはぎっしりメモ書きや資料があり、分厚い準備をしているというアピールをするのです。

これが『特別感』なのです。

クルマの販売で、全長や排気量、修理ランプの点灯の意味など全て覚えていなくともお客さんは奪われない営業マンは『特別感』があるのです。

顧客にとっての値段交渉は『遊び』

  • どうせ買う気でいる
  • どうせ買わない気でいる
  • 迷っている

この3択しか顧客の購買心理はありません。

その中で競合他社に値段で勝負する、値引きで勝負するのは非常にリスクがあります。

値引きは依存性があり、営業マンも値引きに頼りますし、顧客も1度されると次の商談も確実に値引きを求めてきます。

「勉強してくれるのか」

という顧客の文句は「遊んでやるぞ」という一つのお誘いだと思わなければなりません。

その場で「多少は頑張ります」なんていう返事をすれば、他の営業マンに簡単に奪われてしまいます。

100万円値引きできるクルマと10万円しか値引きできないクルマ

他の営業マンが100万円値引きできる高級車の商談を持ちかけ、

顧客が自分に「〇〇社は100万円値引きできると言ってきたぞ」と言われたとします。

自分達にその値引き額を合わせろ、と言っているのではありません。

それを営業マンは勘違いしやすいのです。

「では、うちは120万円値引きします」そう言って買う顧客はほぼいません。

なぜ値引きしなくても競合に顧客は奪えないのか

100万円の値引き以上に『理由』が重要なのです。

「確かに100万円値引きできるモデルはあります。しかし、買ってすぐにモデルチェンジをしたり、リセールの良いモデルを厳選して選べな必然的に値引きがせいぜい10万円くらいしかできないんです」

そう言われた顧客はどう思うでしょうか?

「この営業マンは押し売りしたいわけではなさそうだ」と思うわけです。

「なんでも良ければ私が提案するものでなくとも構いません。しかし、長いお付き合いを私はしたいと思っているので、大きな値引きより優先して提案したいことがあります」と言えば響くわけです。

営業マンが『顧客』を奪われかけたら時の対応方法

会社に属する営業マンのほとんどは顧客を他社に奪われることを気します。

しかし、意外に盲点なのが社内で奪われることです。

例えば、VIPや上顧客は専門の営業部がある場合や、ベテラン営業マンになると新人に顧客を引き継ぎをさせる会社もあります。

さらには実は親戚だから、友人だから担当を代わってくれ、と上司から言われる場合もあります。

そんな社内で営業マンが『顧客』を奪われかけた場合、まずは相手先に了承を得るという準備で防御線を引くのがもっとも効果的です。

『顧客』を奪われない営業マンの手法

顧客の担当を変えるか変えないかは社内の判断以上に、『顧客の意向』が重要視されます。

つまり、お客さんが嫌がれば担当を無理に変えることはできないのです。

せっかくの顧客を担当を変えることで、他社に流れるのは本末転倒なのです。

だから、できる営業マンは『初めて』お願いをするのです。

できる営業マンが初めて『お願い』をする時

できる営業マンというのは基本的に『お願いベース』で営業をしません。

もし魅力的な商品・提案だと思えば私が担当します、という比較的『塩対応』な場合が多いです。

そんな滅多にお願いしない営業マンが「すみませんが、少しだけお願いを聞いてもらえませんか?」と言えば顧客は驚くはずです。

『顧客』を奪われない営業マンの話術①

「実は、担当営業は社内で決まってしまいます。」

「もちろん、私に至らない点があればそのままで結構ですが、このままだと担当が『新人』に変わるかもしれません。」

「これも会社の成長のためなのですが、もし〇〇さんが嫌なら、一筆、或いは上司を連れて今度またお邪魔するのでお言葉添えいただけませんか?」

というのです。

ここで重要なのは『新人』です。

新人という言えば勢いはあるものの、裁量はなく値引きや条件交渉が弱いのは誰もが知っています。

つまり、

新人に代わるだけで取引先にとっては不利益を想像するのです。

『顧客』を奪われない営業マンの話術②

「〇〇さんは実は社内でVIP顧客です。」

「そのため今度、上顧客だけを担当する営業に担当が変わるかもしれません。」

「しかし、やはり上顧客専門の営業部隊は営業部でも精鋭で売り込みや訪問の頻度も増えます。」

「私は〇〇さんとの関係や距離感をすごく大切にしてきたつもりです。」

と、言えば「しつこい営業は勘弁」な顧客は嫌だというはずです。

私が今まで使ってきた中では

「それは面倒だな、引き続きキミのままでいいのだが」と言われてきました。

お客さんの意向なのは確かですが、私自身が言わせたようなものです。

しかし、このような誘導ができる関係性になれば、社内の圧力にも負けない顧客管理ができるようになります。

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