2024年度版『ラグジュアリーホテルへの転職の年収とキャリア』

2024年度版『ラグジュアリーホテルへの転職の年収とキャリア』

『高級ホテルのレセプションスタッフの年収とキャリア』という記事を書かせていただき、早4年が経とうとしています。

その中で、コロナやインバウンド、円安などさまざまな変化があり、2024年度版として改めて書き足した記事を寄稿します。Yoshi

ラグジュアリーホテルへの転職と年収・キャリアの事実

現在のホテル業界

ホテル業界において、現在の傾向としては、資本力を有する大手企業が中小ホテルや土地を対象としたM&Aを進め、融資を活用して事業拡大を図っています。

この過程で、担保性の高い資産を有するホテルが、経営不振の中小ホテルよりも有利な条件で購収されることが増えています。

これにより、経営が厳しい中小ホテルは資本の耐久性に欠け、切り売りや権利売却といった選択肢が浮上することがあります。

しかしこの動向には裏返しで、ホテル業界のブラックな側面が存在します。

たとえ一流ホテルであっても、従業員に24時間最高のサービスを提供することが求められ、それに伴うランニングコストが非常に高騰しています。

結果として、従業員は厳しい労働条件に直面し、それに見合わない給与を受け取ることとなり、これが退職者の増加につながっています。

一流ホテルも含め、業界全体での取り組みが求められています。これには、労働環境の改善や賃金水準の見直し、効率的な人材管理の導入などが含まれます。

古い社風や慣習の見直しも重要であり、現代の働き方に合わせた柔軟性のある制度の導入が求められています。

2023年からのインバウンド回復によるホテル業界

インバウンドの急増は、地域経済に予測不可能で良い意味でも悪い意味でも変動をもたらします。

観光客の大量流入により、一部の地域では景気が急激に拡大する一方、他の地域ではリソースの過度な消費や競争が引き起こされ、経済の不均衡を招くことがあります。

コロナのような突発的事案に対する防御策が少なく、そのような事案があった場合需要の急減により業績が急落することもあり、経済の不安定さを増幅させます。また、前述通り一時的な景気ブームに依存する地域『飽きられる』と長期的な経済戦略の欠如によって、景気の急落に脆弱になることがあります。

高級ホテルのレストランはホテル雇用が多い

リッツ・カールトンやヒルトンなどのラグジュアリーホテル・高級ホテルのほとんどはホテル側が運営しているレストランが多いため、ホテルのレストラン部門での雇用となります。

  • インターコンチネンタルホテル大阪
  • ザ・ペニンシュラ東京
  • ザ・リッツ・カールトン
  • ヒルトン東京
  • グランドハイアット東京
  • JWマリオット
  • パークハイアット
  • マンダリン・オリエンタル

などはホテル側がレストランなどの求人を出しています。

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一部、割烹料理などはテナント型として家賃を出店側が支払い、人材も出店店舗が集め運営していることがあります。

ホテルのVIP会員、ホテルのトレーニングジムのすべて。

ラグジュアリーホテルへ転職した際の年収

大体の年収相場は270万円ほどで300万円にいきなりタッチするのは、前職のキャリアや語学力などを必要とするレセプションスタッフの場合です。

月の給料としては平均で20万円〜25万円前後を想定しておくと良いと思います。

ホテルへの転職において、年収は様々な要因により変動します。以下は一般的な目安として考えられる数字ですが、個々の条件や経験によって異なる可能性があります。

  1. 経験やスキルによる影響: ポジションや業務において、前職での経験や特定のスキルが求められる場合、それが給与に影響を与えることがあります。
  2. 役職や責任の度合い: 役職が上がるほど年収も増加する傾向があります。たとえば、レストランのマネージャーやシェフは、一般のスタッフよりも高い給与を期待できます。
  3. 勤務地や規模: 大都市や有名なホテルでの勤務は、給与水準が高くなることがあります。また、レストランが所属するホテルやチェーンの規模も影響を与えます。
  4. 勤務時間や休暇: ホテル業界はシフト勤務が一般的であり、労働時間や休暇の取りやすさも給与に影響を与える要因です。

一般的な目安として、年収が270万円から300万円に達する可能性があるとされています。月給に関しては、20万円から25万円前後を考慮すると良いでしょう。ただし、これらはあくまで一般的な指標であり、具体的な条件によって大きく異なることを理解しておく必要があります。

ホテル業界はブラックか

ホテル業界に就職、転職しようとしている方にいうのであれば、かなり多くの企業がブラック気質です。

管理職以上はバブル経験があるため、体育会系でハラスメントの横行が目立ちます。

さらに、24時間サービスを提供するため夜勤組や残業などもあり、シフトなどもなかなか安定して出せない状況になっています。

ホテル業界は一発成り上がれる

しかしながらホテル業界の良いところは、介護施設と似ていて、かなり人員が不足しています。

そのため、上司もすぐ辞めていくため、マネージャーくらいなら比較的早くなれます。

20代後半から転職し40代で支配人というキャリアもやる気次第で可能な点は他の業界と違う部分でしょう。

ラグジュアリーホテルへ転職した際の福利厚生

社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)
通勤手当➡︎相場は月上限3万円
研修制度(海外研修のチャンスもあり)
退職金制度(確定拠出年金)加入
団体生命保険加入
従業員食堂利用
制服貸与(靴は除く)
制服および業務で着用する衣類クリーニング無料
従業員表彰➡︎勤続年数、優秀従業員など
クラブ利用
従業員イベント➡︎誕生日、従業員・家族パーティーなど
従業員割引制度➡︎ホテル内レストラン、ベーカリー、スイーツ割引など
無料宿泊制度利用

*外資系ホテルは退職金制度がないところが多いのは注意です。

ラグジュアリーホテルのキャリアは一番活かしやすい

高級ホテルでのキャリアは、サービス業、接客業、飲食業のいくつかの要素を包括しており、これが将来の年収向上に有利な要素となります。

高級ホテルでの経験がキャリアの向上に寄与する理由となるでしょう。

高級ホテルでのホスピタリティの学びはおもてなしの文化やサービス向上の重要性を強く意識しています。

ここでの経験は、優れたホスピタリティスキルを身につける機会を提供します。

これは他の業種や職種でも高く評価される要素であり、将来的な昇進やキャリアの柔軟性に寄与します。さらに国際的な経験を積むことができます。

多くの高級ホテルはさまざまな国の顧客を抱えており、異なる文化や言語に対応する経験が得られます。

これは国際的なビジネス環境でのキャリアにおいて非常に有益であり、語学力や異文化コミュニケーションスキルを向上させることができます。

さらに昇進や社歴を積むことでリーダーシップとマネジメントの機会を得ることができ、責任あるポジションでのリーダーシップやマネジメントの機会を提供することがあります。これは将来的な管理職や経営ポジションに進む上での重要な経験となります。

サービス業・接客業・飲食と3つのカテゴリーに併せ、高級ホテルはホスピタリティを学ぶ環境が整っているため、何かと将来の年収アップに活かせるキャリアになります。

ラグジュアリーホテルからのキャリアアップと転職

高級ホテルでの経験を基にしたキャリアアップの可能性は幅広く、ホスピタリティや接客のスキルは他の分野でも高く評価されることがあります。

高級ホテルで培ったホスピタリティや接客スキルを活かし、トレーナーや講師として活動することができます。

ホテル業界や関連業界でのセミナーやトレーニングを提供する仕事が増加しており、経験豊富なスタッフが求められています。

ほかにも独立しコンサルタント会社を経営する元ホテルスタッフや支配人クラスの経営者もおりホスピタリティの専門知識を生かして、独立してコンサルタントとして活動する道もあります。

ホテルやレストランの経営支援やサービス向上の提案など、様々なプロジェクトに携わることができます。

京都の老舗旅館や高級宝飾店など、他の高級施設での経験も視野に入れることができます。これにより、異なる業態や文化に触れながら新たな挑戦に取り組むことができます。

高級ホテルで培ったコミュニケーション力やサービススキルは、エグゼクティブのアテンドや企業役員のサポート役としても活かせます。

秘書やマネージャーとしての職務に挑戦することで、異なる職種での成長が期待できます。

ラグジュアリーホテルは『一流』と近い

お金持ちになりたい人は、お金持ちの近くにいきなさい、と海外の投資家などは言いますが、

高い所得層へのサービス提供する機会があるのは 高級ホテルの醍醐味です。

富裕層をターゲットとしているホテルほど、富裕層のニーズに敏感になり、傾向を肌で感じることができます。

ラグジュアリーな環境での仕事: 高級ホテルでの勤務は、ラグジュアリーで贅沢な環境での仕事を意味します。

もちろん、表舞台は煌びやかでも裏の控え室には台車や配膳台などが置かれ、厨房服やリネンが積まれているというホテルがほとんどです。しかしこうした環境で働くことで一般的な企業勤めで経験できないことができるのは事実です。

さらにプロのマナーやコミュニケーションスキルの向上に繋がります。

これは仕事だけでなく、ビジネスや社交の場でも重要なスキルとなり、一流の人たちとの交流がしやすくなります。

高級ホテルでは、VIPや著名な人物が宿泊することがあり、こうした人々との取引や機密情報に触れる機会が生まれます。

要するに、高級ホテルでの経験は、一流の環境で働くことにより、ビジネスやキャリアの成長に寄与する可能性があるといえるのです。

年収の高い人の近くで働く人は年収が平均より高い傾向にあり、一流の習慣や話し方などを身を持って学ぶことができるため、目に見えない資産を得ることができます。

ラグジュアリーホテルホテルへの転職は支出が減る

高級ホテル勤務は普通の飲食店よりも『支出が減る』という利点があるようです。

具体的には高級ホテル採用の人材が、福利厚生で提携先を格安で使用することもでき、制服も支給されるため仕事を続けるための維持費が少なく済みます。

『まかない』もほとんどのレストランで支給されるため食費も浮かすことができます。

給料は安くても、学ぶ資産と支出が少ない生活環境を整えることができれば、ある程度貯蓄もできますし、将来のビジョンも見えやすいと思います。

そのため、『お金より先に学ぶ』という意識が持てる方は、ぜひ一度挑戦してもらいたい仕事だと言えます。

高級ホテルのレストランスタッフ=学ぶ意識の高さ

高級ホテルのレストランでレセプションを行う場合、淡々と業務をこなすよりも自発的に学ぶ意識が重要だと言えます。

例えば、語学力もそうですし、ワインの知識や資格などもどんどん学べて、すぐに活かせる環境があります。

ソムリエのスキル・資格で年収は100万円上がる

飲食業界の年収はどうしても単価の都合上低めになります。

しかし、ワインは客単価を上げる最高の武器のため、ソムリエとしてスキルを発揮できれば、年収は最低でも100万円以上上がります。

通常のレセプションスタッフは最高でも300万円台の年収に対して、ソムリエは年収500万円台も狙えて採用する年齢幅も広いことが特徴です。

自分自身でブランディングでき、仕事に困らないようにできるのは、高級レストランへの転職だと言えます。

ホテルへの就職は専門学校に行くべき?

前述通り、ホテル業界は人員が足りていません。

専門知識を仮に持っていても現場経験がなければ普通の新人扱いです。

むしろ、サービス業、接客業などをアルバイトでも経験している方が優位だと言えます。

さらにハウスキーピングなどはベッドの組み方がホテルによっても異なりますし、慣れているに越したことはないですが、専門学校に行くほどではないと言えます。

ホテル就職であえて専門学校に行くなら

あえてホテルなどのサービス業で専門学校に行くなら、レストラン系の授業が長い方が後々生きてくるでしょう。

テーブルマナー、メニュー作法、ワインなどはすぐに身につく知識ではありません。

さらに、ホテルがもう業種として衰退し切ったときは高級フレンチなどのレストランへの転職をリスクヘッジできます。

 

WEBライターの紹介: Yoshi

1981年生まれAB型

アパレルメーカー勤務後、人材開発・トレーニングを担当。

人事業務に携わり、中途採用・キャリア採用を主に担当。

その後独立、国内企業のCSR調査事業を某大手コンサルティング会社のサポーターとして参加し、その後就活セミナーやベンチャービジネスのゲスト講師として講演活動をスタート。

大阪の大学でベンチャービジネスなどの講義を担当し、執筆業を開始。

共同出版にて出稿、大学内の広報誌で2期出稿。

現在は、WEBライターの他に、転職やキャリア形成のアドバイザーとして活動中。

➡︎Yoshiの収入やお金事情はこちらの記事にあります

➡︎WEBライターとしてビジネススキームの紹介はこちらの記事にあります

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