なぜ仕事の引き継ぎができない人が多いのか
会社員というのは必ず1人では仕事を完了させることができないようになっています。
営業マンも契約を取れば事務員に振って書類を準備してもらいます。
納品にしても納品会社やメーカーへの手配は自分でできません。
もちろん、お客様から預かったお金を自分でプールすることなど言語道断なわけで、自分という存在は歯車のコマなのです。
その中で社員で引き継ぎが上手い下手が出てきます。
バカな社員は仕事の引き継ぎができない?
頭の悪い社員は基本的に引き継ぎができません。
これは上手くできないのではなく、できません。
何をお願いしているのか。
いつまでにどれだけ必要なのか。
相手に必要なことが先読みできないから引き継ぎができないのです。
報連相できない営業マンとしない営業マンの違い
引き継ぎに似たタスクでも報連相は少し変わってきます。
- 報告
- 連絡
- 相談
のうち、できる営業マンがしたくないのは報告です。
そして次に連絡です。
相談はすること自体がないという考えで、報連相が成立しません。
上司としては注意しなければなりませんが、結果を挙げる人材には目を瞑ることが多いです。
ところが、報連相をしているのに報連相で怒られるのはまた残念な社員です。
何を報告するべきで何の連絡で、結論何に困っているかがわからないことを伝えられても上司は困るのです。
仕事の引き継ぎのための時間を浪費する
仕事の引き継ぎというのはスピーディで誰にでもわかりやすく伝える必要があります。
つまり、情報処理能力とアウトプットする文章能力が必要です。
商談や相手の状況が常に変化する案件である場合、今の引き継ぎ情報が古くなる可能性も踏まえて引き継ぎを残す必要があります。
それにも関わらず、1件の引き継ぎに時間を多く使うと自分の生産時間・活動時間が減ってしまうのです。
そのため、自分に合う引き継ぎのフォーマットや方法を先に決めておくことをおすすめします。
私の場合はほとんど紙での引き継ぎはしていませんでしたが、紙でも引き継ぎ情報が印刷されているメモを使っていました。
メールの場合はあらかじめメモ帳やワードなどに引き継ぎの定型文が入れておき、『引き継ぎ』と変換すると引き継ぐ項目が出るようにしていました。
引き継ぎをやたらと求める上司もレベルが低い
嫌われている上司は引き継ぎされにくい
引き継ぎというのはそもそも、自分がいない日や時間にされることが多いですが、引き継ぎをやたらと求める上司は現場を把握できていない不安感から部下へ引き継ぎを求めます。
引き継ぎの『質』というのは引き継ぐ側と引き継がれる側の人間関係性に比例します。
頼りにならない、信用していない、そもそも人間として嫌いな人には部下も同僚も他部署の人間も引き継ぎをしたがりません。
引き継ぎというのは『親切心や思いやり』があればあるほどわかりやすく残してあげようと思うものです。
つまり、上司がやたらと引き継ぎを求めてくる場合は、誰もがその上司と関わりを持ちたくないと思っているということです。
「この引き継ぎではわからない!」という他の社員を怒っていたり、愚痴を言っている場合は、その人は嫌われているんだな、と思ってもいいでしょう。
無責任だから引き継ぎができないのか?
『引き継ぎ力』以前に無責任だから引き継ぎ自体を邪険にしていると思われてしまう場合もあります。
確かに、自分の手元を離れた仕事は関係ない、そう思うような人間も中にはいます。
しかし、ほとんどの場合は無責任なのではなく『忘れている・失念』です。
やろうと思っていたのに違う電話や、アポ・外出時間に追われてしまった。ということもあるものです。
自分自身に悪気なく、引き継ぎを忘れてしまった場合は形式など関係なく『お詫びと情報共有』をしてしまいましょう。
「忘れてしまった、まっ、良いか」は相手への信頼だけでなく周りからの信頼の失墜につながります。
夜中でも朝方でも伝えられることは伝えたほうが、今の仕事も気持ちよくできるはずです。
引き継ぎのレベルを上げたいならどうすれば良い?
引き継ぎのレベルを上げて、生産性やミスを減らしたい場合は、5w1hで箇条書きがもっとも誤解なく伝わります。
- 〇月〇日〇〇時
- 〇〇様
- 連絡あり、折り返し必須
- いつもの会社電に希望
などと書けば
誤解のしようがないのです。
引き継ぎのレベルの低いスタッフは
『昨日〇〇様から〇〇へ電話がありお休みだとお伝えしたら折り返しが欲しいと言っていました。
電話は会社に欲しいとのことで折り返しは必ずしてください。』
このような文章で引き継がれると、昨日はいつの昨日なのかも分かりにくく、そもそも休みの前日の退社後であればお客様などを待たせていることになります。
会社に電話が欲しいと書くと、複数の会社を経営している場合もあるためそれも親切さに欠けます。
【まとめ】なぜ仕事の引き継ぎができないのか
仕事の引き継ぎがスムーズにいかない状況にはさまざまな要因が絡んでいます。以下はその主な理由です。
1. 仕事の複雑性と協力の必要性
- 会社員は単独では業務を完了できない状況が常態化している。
- 自分の仕事は他の人にも依存しており、それぞれが歯車の一部である。
2. 引き継ぎの難しさと頭の悪さ
- 引き継ぎには相手の必要な情報を把握し、先読みできる能力が求められる。
- 頭の悪さが引き継ぎの難しさに直結する。相手が何を求めているのか理解できないため、効果的な引き継ぎができない。
3. 報連相の不足と報告・連絡の難しさ
- 報告、連絡、相談の報連相の内、特に報告と連絡が難しいとされる。
- 営業マンにおいて、報告が苦手であり、相手に必要な情報を伝えることができない場合がある。
4. 引き継ぎにかかる時間と効率
- 仕事の引き継ぎにはスピーディで分かりやすい伝達が求められる。
- 情報処理能力とアウトプットする文章能力が必要であり、時間をかけすぎると自己の生産時間や活動時間が減少する。
5. 引き継ぎを求める上司とその理由
- 上司が引き継ぎを過度に求める場合、現場の把握不足や不安感からくる可能性がある。
- 引き継ぎの質は人間関係に影響され、信頼関係がない場合、部下も引き継ぎを優先しない傾向がある。
6. 無責任さと引き継ぎの関係
- 無責任な人物は引き継ぎを軽視することがあり、その結果として忘れたり失念することがある。
- 誤解を生まないようにお詫びと情報共有が必要。
7. 引き継ぎのレベル向上へのアプローチ
- 引き継ぎのレベル向上には、5w1hで具体的な情報を伝えるスキルが求められる。
- 具体的な情報共有がなされないと、理解が難しく、引き継ぎの効果が薄れる。