営業マンのためのクレームを乗り越える方法
営業マンというのは意図せずにクレームや苦情の的になることがあります。
クレームや苦情のほとんどはお客さんや取引先とのやりとりで何らかの、不完全なやりとりがあったことがきっかけになります。
しかし、実際商談などの現場では本当に営業マンの過失がなくともクレームになってしまうことがあります。
今回はそんなクレームや苦情に営業マンはどう対処し乗り越えるべきかお話ししていきます。
営業マンのクレーム対応は全て吐いてもらう
営業マンのクレームで解決が困難なほど、重篤化するトラブルは二次クレームです。
残念ながら営業マンが勝ってもいけないし、黙り込んでKO負けしてもいけない試合なのがクレーム対応です。
営業マンがクレームで打ち負かすのは簡単
最近の風潮だけでなく、クレームや苦情はお客様主義で顧客保護を謳う社風が強くあります。
しかし、実際お客さんとのトラブルでクレームになった際は打ち負かすことが容易にでき、ストレスにすら感じない方法もあります。
営業マンの『聞き上手』テクニックを使う
聞き上手と聞くだけで散々な言われようをするのをずっと聞いておかないといけない、と考えるかもしれませんがそうではありません。
クレームや苦情のほとんどは「すべて吐き出したら自然に解決する」というところがポイントです。
クレームや苦情のほとんどは、そのクレームや苦情をいうお客さん側の心理状態にあります。
稀なケースを除き全ては『全て言い切った状態』まで自分の文句を言わせることです。
一言も文句がなくなるまで苦情を言わせる
『お客様は神様』という社風や教えが染み込んでいる方々には、失礼な言い回しだと感じていると思いますが、苦情は吐き出させることが一番重要です。
『後出しじゃんけんをさせない』ためにも全て吐き出させストレスや怒りをゼロにさせるのです。
クレーム対応は15分の雑談力で解決できる
営業マンの仕事は単純にモノを売るだけではありません。
残念ながらどれだけ気をつけていても、クレームやお申し出という予期せぬハプニングが起こります。
このクレームを防止する独自のルールも重要ではありますが、お客さんの心理は十人十色です。
どんなに注意していてもクレームやお申し出がゼロになることは、営業マンやビジネスマンの人生が短期間で終わらない限りありえないと言えるでしょう。
そのため、営業マンやビジネスマンはクレームが発生してしまった時の対応力を身につけなければなりません。
今日はクレーム対応は15分の雑談力で解決できるというテーマでクレーム対応力を高めるヒントをお伝えしたいと思います。
営業マンに怒り続けることはできない
お客様相談室などのクレームではなく、営業マンへのクレームのほとんどは解決の道筋があることばかりです。
お客さんは1時間以上怒鳴り続けるほどの怒りを買うのは営業マンの立場では難しいとも言えます。
つまり、お客さんのクレームを一言残さず吐き出してもらうことでクレームというのは瞬間的に解決をすることができます。
クレーム対応は15分の雑談力で解決できる
怒りのメカニズムを理解すればひたすら謝るのは非合理的
怒りが頂点に足しているお客さんがクレームを申し出る時、怒りのバロメーターは約8割から9割ほどです。
ほとんどの場合、クレーム対応の悪さや段取りの悪さ、折り合いをつける条件が極めて悪いなどが理由で怒りのバロメーターを100%まで上げてしまいます。
しかし、通常人間の怒りという感情はせいぜい20分維持させるのが精一杯だと言われています。
怒りが一段落着く20分間謝り続けるのは二次クレームに繋がる
クレームや申し出は一回目のクレームに紐づいて二次クレーム三次クレームと重なっていくことにより深刻化していきます。
そんな二次的な怒りを生む原因は、怒りが頂点の時に交渉をすることです。
ダメなクレーム対応=無駄にまとめる営業マン
よく中堅の営業マンのクレームからのトラブルで多いのは、『聞き上手』を全うさせようとしている間に自分のプライドが傷付き早々言い返してしまうのが原因です。
営業マンは言い返してしまうのが一番クレームを複雑化させます。
一方新人営業マンの場合は、先に言い訳をして怒られ続けてしまいます。
中堅と新人の共通点は、このクレームをまとめる存在がいないことです。
クレームの対処が上手い営業マンは必ず営業マン側がクレームをまとめます。
つまり、すべて後出しです。
後出しで営業マンがクレーム・苦情をまとめると転機がある
クレームというのは苦言であり苦情です。
その苦言をすべて出し切ってしまえば、話が横道に逸れることがないのでクレームが二次クレームになったり複雑化しないのです。
もっと細かくお話すると、「言えばわかるし、わかってくれる営業マンだと信じているから言っているんだ」とまとまるわけです。
つまり、クレーム処理中に営業マンが話するのはいかに多くの文句と同時に思っていることを言わせるかというところです。
全て言いたいことを言ったお客さん=営業マンは全て心情を知った状態となるのです。
それで「わからない奴め」と話を悪い方向に向かわせるほうが難しいと言えます。
営業マンの『言い訳や言い分』は聞かない
さらに言えることは、人間は感情的になったり怒り、ストレスを感じている時は重要な話も不必要な話として処理してしまいます。
つまり、『言い訳や言い分』は無駄な抵抗なのです。
「なんでこうなったんだ?わかるように言ってみろ」と追い込まれても言ったことを理解しようとはしていません。
ということは「言い訳ばかりしやがって」と言う定石を打つ待ち時間のようなものになってしまうのです。
怒りが頂点の時に人間は話を9割聞いていない
テレビ番組で浮気を暴いたりドッキリで怒らせる企画を見たことがありませんか?
ほとんどの場合、怒鳴り、泣き叫び、殴りかかるというような身体的行動を取ります。
その時にドッキリのプラカードを見せてもしばらく怒っている人がいます。
それは視覚に入った情報よりも怒りが勝り、情報をかき消してしまうのです。
要するに、怒りが頂点付近にあれば、どれだけ良い提案も1割ほどしか記憶に残らないため、仮にその時に納得させても思い返せば、なぜ納得したのかわからず掘り返しお客さんは怒りをどこに片付けたか探し始めるのです。
そのため、クレームの申し出で怒りの感情が相当高まっている場合15分前後は相手にオープンクエスチョンでなるべく相手の口から事情を聞き、相槌をうちながら相手が自分の口で怒りの原因を話してもらい頭で整理してもらう時間を作ることが有効的だと言えます。
怒りが下降気味になれば交渉をしていきます。
そして、謝罪の言葉は「申し訳ございません」ではなく「〇〇〇〇してしまったことに本当に申し訳なく思っております、改めて謝罪をさせてください」と言います。
「謝罪をさせてください」という言葉に、日本人はイエスという人は少なく「もう良いです」と答える傾向にあります。
それも踏まえて何が怒りを生んだのかを的確に掴み、最後の謝罪させてくださいの前の謝罪する理由に当てはめられるようにヒアリングしていきましょう。
なぜクレーム処理を営業マンである自分が担当しているのか
以前私が書いたお客さんが営業マンにブチ切れてクレームになる理由の中に『ブチ切れたお客さんに「次はないぞ」と言われたら勝ち』という表現をしたことがありました。
クレーム処理というのは今の問題や怒りを収めるのがミッションだと思いがちですが、営業マンはもう既に契約を取ったお客さんであるため『次』のステップに進みたいのです。 つまり『次はないぞ』と言われた場合、『次のクレームが起こる可能性がある関係性』を続けてくれるという心の現れになります。 *上記同記事からの引用
もし私たちがどうしても許せないストレスや怒りを営業マンに感じたらどうしますか?
きっと営業マンには言わないはずです。
なぜなら、「話をするだけ無駄」と見切りをつけた状態にまでなっているからです。
それであれば本社やお客様相談・顧客窓口・カスタマーサポートに連絡をします。
この営業マンを担当から外して欲しい、処分されるべき理由を苦情するのです。
しかし、今皆さんが営業マンなのにクレームで苦しんでいるのはなぜでしょうか?
お客さんは最後の最後まで営業マンを追い込むかどうかを迷っている、或いはする気がない、担当としては継続して欲しいという心情があるからです。
挽回どころかお客さんが何も思っていないところで、お客さんから営業マン主体の関係にできるのはクレームがきっかけになるかもしれないのです。
参考外部記事 一流養成学校クレーム対応は15分の雑談力で解決できるより
過去内部記事お客さんが営業マンにブチ切れてクレームになる理由より