営業マンが『富裕層を探す』テクニックを間違えやすい理由

営業マンが『富裕層を探す』テクニックを間違えやすい理由

営業マンのための富裕層を探すテクニック

営業マンは大口のVIPが欲しい顧客が欲しいと奮闘するものです。

しかし、ある会社のコンサルをした際のアンケート調査では富裕層向けの商品を提案している営業マンの半分以上が富裕層と呼ばれる層の顧客を持たずに営業をしていました。

これつまり、『何を食べるか迷っている人に食事を勧める』より以前に食べることのできない人に食事を勧めていることになります。

買えるものなら買っている、けど買えない。そんな層に営業をするよりもやはり富裕層はいかなるマーケットでも、顧客になっていただくに越したことはないと言えます。

『富裕層=お金持ち』では営業マンとして結果は出せない

そもそも富裕層=お金持ちという認識は甘すぎると言えます。

むしろお金持ちならなんでもウエルカムという姿勢は、営業マンにとってリスクでしかありません。

その理由としては、お金持ちはお金持ちでも一括りにできない部分があるからです。

富裕層の位置づけは平均として純資産で1億円以上5億円未満と言われています。

そうなると、私が元々タイトルにつけている『営業マンのための富裕層を探すテクニック』はかなり難しいことをしようとしているように聞こえてきます。

富裕層の下には『準富裕層』と呼ばれるステージがあり純資産5000万円以上1億円未満と言われています。

ここからはようやく営業マンでも十分に出会えるくらいの人数がいるようになります。

年収1000万円以上が富裕層?

新人営業マンの中には年収が1000万円がお金持ちで富裕層だと思っている人もいます。

確かに全人口に対して言えばかなり少ない割合になりますが、実際年収1000万円は全くもって富裕層とは言えません。

そのことも再認識しなければ、アタックする営業先から間違ってしまいます。

なぜ年収1000万円が富裕層ではないか

年収1000万円のサラリーマンと年収1000万円の奥さんがいて世帯年収は2000万円ならば、マーケティング上でいうとマス層に該当します。

しかし、年収1000万円で専業主婦の奥さんが扶養にいる場合、共働きの前述した夫婦と比較すると倍の差が生まれます。

そうなると年収500万円の共働きの夫婦と経済力は同等となります。

つまり、年収1000万円でお金持ちだと言えるのは『独身』であること、或いは夫婦共働きであることなど条件が盛り込まれます。

自営業の年収1000万円は準富裕層に近い

一方で会社経営者ではなく、自営業・フリーランスの場合は営業マンよりも年収1000万円の生活水準は高めです。

経費が差し引いたのちの所得であり、ほとんどの場合は高額な自動車や住まいの一部が経費となるため、自己負担する支出は営業マンよりも少なくなります。

つまり年収1000万円の自営業であれば、売上は2000万円を超えれば見えてくる所得ラインですが多くの場合はもっと売上は高いことが多いです。

そのため営業マンが営業先に選ぶならば、サラリーマンの年収1000万円よりも自営業の年収1000万円をターゲットにするほうがいいと言えます。

さらに営業する商品が経費参入できるアイテムであれば尚売りやすいと言えます。

営業マンが富裕層を狙うなら『自営業』を選ぶ

自営業の年収1000万円に絞れば営業の質が上がる

自営業の多くは飲食店やサービス業など店舗運営している経営者が多く、法人の社長に比べてはるかに『会いやすい』という利点があります。

どれだけ忙しくとも、会える人へ営業しにいくというのは非常に重要だと言えます。

そして、提案書や差し入れなども直接渡せる分、顔を覚えてもらいやすいということも営業の質が上がる理由です。

ブランド物だらけのお金持ちは営業してはいけない

ブランド物を好むお金持ちは視覚としてお金持ち、富裕層と認識はされやすいですが支出がそもそも多いため、商談はかなりシビアで多くの営業マンが同じことを考えるので競合が多い場合があります。

そして、どこかの会社に一本化するよりもトレンド性を重視するので、雑誌などのメディア露出が少ない会社の商品は選ばない傾向にあるため、自分の取り扱う商品がマッチしているか営業マン自身が見極める必要があります。

富裕層は圧倒的に高齢者が多い

では、営業マンが思うくらいの富裕層として経済力がある人を探す方法はないのか。

という部分で言えば圧倒的に高齢者が多くバブル世代に散財しなかった人は数千万円以上資産があり、尚且つ不動産などは自己所有でローン完済済みです。

そのため年金生活でも圧倒的に生活水準が高いのはやはり高齢者です。

その代わり、提案できる商品は限られており、商品によっては高齢者との商談の際は家族同席などが条件とされる(保険業など)場合が多いため一概に全ての営業職で富裕層にバッティングするケースは少ないと言えます。

営業マンが思う富裕層は富裕層でないと考える

富裕層向けと考えると富裕層に出会うには、時間と営業場所によると言えます。

東京・横浜や名古屋・大阪・神戸・福岡などの都市部は不動産地価も高いため、富裕層がいる可能性は高く、出会える可能性はあります。

そして、住んでいるところもその地区の高級住宅街は絞り込めるため、会おうと思えば会えます。

しかし、『普通の営業マン』がそんな高級住宅街に行っても居留守か家政婦さんやお手伝いさんが出てくるだけで、取り継がれることもありません。

それであれば、営業である自分たちが会いたいと思う人は富裕層ではないと考える方が賢明だと言えます。

また、選択基準・フィルタリングをもう一度し直す必要がある場合が多いでしょう。

営業マンが思う富裕層は年収2000万円程度の経営者

営業マンは富裕層は普段どんな生活をしているのか。雑誌の世界やドラマの世界を思い浮かべて提案方法を検討します。

高級車の営業であればラグジュアリーホテルでのイベントなどと同じ理屈です。

しかし、高級車に乗っているオーナーが全てタワーマンションか高級住宅街に住んでいるとは限りません。

実際、青空の駐車場やコンビニの駐車場で高級車が散見されるように、現実問題として営業マンが営業したい層はもっと近くにいる場合が多いのです

売れている営業マンはお金持ちを見つけるスキルがある

売れている営業マンほど、お金持ちを見つけるのが非常にうまいと言えます。

しかし、このお金持ちを見つけるスキルというのは簡単に言えば皆が気づかないことにいち早く気付いているだけなのです。

もっと言えば、『営業マンから独立し年収が2000万円になって感じることはなにか』を知っている営業マンほど売れると言えます。

『営業マンから独立し年収が2000万円になって感じることはなにか』

「想像以上に質素で普通」だということです。

もっと言えば周りは自分が想像した以上のお金を稼いでいることに気づきます。

例えば、お金持ちを探しに異業種交流会へ行くと『お金持ち風』な人はたくさんいます。

しかし実際年収2000万円の人は普通に八百屋で野菜を売ったり、鮮魚店で魚を卸したり、焼肉屋さんで炭に火を起こしている人なのです。

お医者さんやパイロット、一流企業の社長、士業と呼ばれる弁護士、などを狙わずとも十分多くの営業マンが営業対象になる見込み客は街にたくさんいます。

営業マンのための富裕層を探すテクニック

売れない営業マンがしがちな見込み客探し

例えば年収250万円のサラリーマンを営業対象にしないのが一般的な営業マンです。

なぜなら所得が低いから買うお金がないと考えるからです。

しかし、そのサラリーマンの家が代々続く地主であれば生前贈与だけで、私たちが一生働いても稼げない金額を持っていることになります。

身近で言えば、小さく築年数も古い家に住んでいる人へ営業へ行かないのは、視覚で偏見をしているだけです。

その小さくて古い家でも贈与で受け取っている家に住んでいれば、住宅ローンを支払っていない分、経済的に余裕があることになります。

軽自動車に乗ってユニクロを着ているおじさんが遠洋漁業をしている漁師であれば、皆さんの年収よりも遥かに多いはずです。

つまり自分の目の前の情報だけが経済の全てではないということです。

だからこそ、自分がいかに見る目を養えば、見込み客に困ることもありませんし顧客を作ることも難しいことではありません。

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