社長が営業の話を聞かない理由
法人営業で仮に社長と会えても話をちゃんと聞いてもらえなかったという経験はありませんか?
そもそも営業は社長や決定権を持つ人物との接見(=会う)が最優先のミッションと考えられています。
しかし、実際のところ、残念ながら紹介されて会う以外社長は『決める気』がない商談をいくつもします。
社長は営業の提案を『紹介』以外9割聞かない理由は『もったいないから』
社長という仕事は基本的に自分という存在で『貸しを作る』ことを付加価値の重きに置いています。
私自身も独立した後、そんな心境になり同じような思考になってしまっている部分が正直あります。
それはなんでなのか、ってやはり『もったいない』と考えるからです。
社長は営業のを紹介が『もったいない』と感じる理由
せっかく何か会社に設備や商品を導入する時、自分がお世話になっている会社や人物にお礼ができないかと考えます。
普段お世話になっている社長というのは、お礼や恩をお返ししにくいものです。
そして、『お近づきになりたい人』の近くにこの商売をしている人がいればそこで契約する方が話のネタになるなぁ。と考えてしまいます。
だから、普通に営業が提案をしにきてもニーズや購入意欲は湧くけど、この営業マンから買うのではなく、「誰から買おうか」と思いながら話を聞いてしまいます。
営業の提案を9割聞かない社長の存在
社長の仕事をしている人というのはタイプが分かれます。
私も起業した当初、独立してすぐの時は保険営業と同じルーティンで社長や経営者に会う日々を過ごしました
そこで気づいたのは
- 攻めの社長
- 保守的な社長
- 暇な社長
- 忙しい社長
この4つのタイプに分かれることです。
攻めの社長は話を聞いてもらえたら唯一のチャンス
攻めの姿勢が強い社長は即断即決の傾向がある、だから損得感情の計算がすごく早いです。
だから、近くで利害関係を探すよりも社内に導入したり、自分の生活を豊かにするモノやサービスなら躊躇なく契約してくれる。
なんで攻めの社長が躊躇なく契約するかというと、時間は有限で忙しくなくとも無駄な時間は1秒も過ごしたくないって思うから。
より良い環境や時間が過ごせるなら1秒でも早く実現させたいタイプだからです。
私はこの攻めの姿勢の社長を探し続けたのも事実です。
保守的な社長は営業の提案を9割以上聞かない
保守的な社長はその逆、保守的な社長の多くは雇われている期間限定社長。
か、勇退が近いおじいちゃんタイプの社長。
このタイプはね、話はちゃんと聞いてくれる。
けど、ほぼ100%買わない、契約もしない。
なぜなら、今にもう100点と思ってしまっているか、冒険することでの批判を極力避けたいと思っているからです。
だから話を「うんうん」って聞いてくれる社長はそもそも話するだけ無駄って営業は割り切った方がいいと思います(笑)
営業はどうしても社長に話を聞いてもらったことに満足しちゃうんやけど、契約取れずに話をきてもらうって、タダで自分がコンサートをしているようなもの。
営業は社長の扱いを良くしすぎ
営業って『社長=お金持ち』権力者とか考えているけど、確かにそれに近い部分はあるけど、考えすぎだといえます。
社長もサボるし、遊ぶし、仕事も普通にしてることがほとんどです。
むしろ、営業の方が断然活動量は多いのです。
先ほどの例えで言えば、一流のアーティストがタダで音楽番組出ない、話しないし、歌わない。
営業って仕事は話をして、『聞いて提案する』っていうアーティストです。
自分の安売りはもったいないとしか言えないのです。
経営者同士の営業話って決まりやすい?
社長は営業の話を聞いてくれないとわかった中で、経営者同士ならどうかと言えばもっとこの熱量の差を感じます。
- 儲かっているかどうか
- すごいと評価するか
- マウントして自慢するか
- 謙虚な姿勢を貫くか
嫌な言い方をすれば、自分の会社や銀行口座は太らせたいけど、相手は極力儲けさせたくないという思考はあると思います。
「すごいですね」「立派です」「ぜひうちともお付き合いを」
そんな言葉から生まれた契約や会社の関係は1回も経験がありません。
社長は営業の話を紹介以外9割聞かない
ここで、じゃあ社長に話を聞いてもらうにはどうすればいいのか!
っとなりますが、結論としては『紹介』しかないでしょう。
なぜなら営業の権限で社長を儲けさせることというのは限られているからです。
もっと大きく経費を上手に使いたいし、売上を上げたい。むしろ純利益だけを増やしてプールさせたいと考えているものです。
それなら『スイミー勝負』で挑むと社長や経営者は急に話を聞いてもらえるようになります。
スイミー効果:小さい魚が集まって大きな魚に見せるという知恵のこと
その話を聞いて欲しい社長の周りの経営者や家族・親戚を味方につけると簡単に話を聞いてくれる傾向が強くあります。
「一回みんなで食事しよう」の席に招かれたら勝ち
私は基本は1(社長):3(私を含めスイミー)にする。
頑固でも周りから攻められると弱いのがすぐわかります。
一人で3人の意見を無視するのは体力も神経も使います。
それに断る理由を探すのもめんどくさいと考えます。
急に「わかった」って言ってくれるようになりますし、断ると理由を聞かれるから契約しておこうとなるという心理戦になります。
ズルいですが、経営の世界は常に心理戦です。
これを聞くと、営業でも同じことできるのでは?と考えることができます。
営業が社長に話を聞かせる仕組みはズルイ心理戦
営業が「話を聞いてください」っていうのはお願いベースよね。
お願いベースは断られやすいし、断りやすいのです。
「話を聞いてあげて」と言われて嫌とは言いにくい。
このYESを多く取りに行く商談スキルはどの分野でも活用することができます。
もっと言えば「みんなこの子を応援している」と言われて「俺は応援しない」ってもっと言いにくいということです。
社長や経営者に気に入られるなら『女は得』
これは非常に言いにくく、申し訳ない気持ちもありますが『女性』であることは武器になります。
ゴルフや接待でも女性は重宝されます。
食事の席でも笑い声や相槌に女性の声があるだけで和むと言われるものです。
「女を武器にするな」と女性経営者はよく言いますが、私は特権を使わせてもう。
別に関係を持つわけではありません。
男性の方が力が強いということは変わらない、男性と女性で言えば女性の方が少ないということを武器にできるかどうか。
それだけ女性には希少性が出しやすいのです。
背が高い人がモデルになって、「背が高いことを武器にして」と私は少なくとも思ったことがありません。
生まれ持ったものを活かして嫌なことを言うのは、ほんの一部の話です。
女性で営業となればもっと世界は狭くなりますし、経営者になればもっともっと狭くなります
自分が営業として優位に立てるようにポジションを築くならば、行動より頭は使うべきだと言えます。