- 1. 極度の資本主義を生き抜く方法の後編
- 2. 一般人・サラリーマンは増やすより守ることが大切
- 3. 支出を減らす=ケチになるしかない
- 4. 独立するならば不景気を待つ
- 5. 1位と首位は数年に1回で良い
- 6. 資金作りが一番『お金持ち』のきっかけになる
- 7. 100万円でできるビジネスは100万円でしない
- 8. 『支援者』の重要性
- 9. お金と人脈
- 10. 謙虚と人望
- 11. 勤続年数と学歴は当てにならない
- 12. それでも勉強をするべき理由=己を知る
- 13. 資本主義を生き抜くために資本の代わりになるもの
- 14. 資本主義社会で生き抜くためにはいち早く『失敗』すること
- 15. 失敗は多く経験し『大きな失敗』をする
- 16. いち早く『大きな失敗』ができるようになる
- 17. 資本主義は生き抜ける
- 18. 著者情報
極度の資本主義を生き抜く方法の後編
極度の資本主義を生き抜く方法の前半をお読みでない方は、先にこちらをご拝読ください。
一般人・サラリーマンは増やすより守ることが大切
私は勤め人の時、資産運用は一切しませんでした。
生命保険だけは家族のために掛けていましたが、それも半年間海外出張の飛行機の中で保険の勉強をして増える仕組みや商品の特性を勉強しました。
それ以外はいかに自分が稼いだお金を『支出』させないかということしか考えませんでした。
支出を減らす=ケチになるしかない
ここまで読み進めて年寄りが若者の夢を壊すために文字に起こししているのか?
と言われるとそうではありません。
経済というのは何年かに1度必ず大きく動く出来事があります。
今回で言えば、新型肺炎・コロナです。
今なら格安で買える不動産もありますし、一年前なら絶対に空いていないテナントが空いています。
同じお金でも大きく価値を上げて使うことができるのです。
これは投資も同じですね。
同じ金額なのに、買う時期が違うだけで『買える量が違う』ということです。
これこそが資本主義の社会で『弱肉強食』が成立する唯一の道だと言えます。
独立するならば不景気を待つ
私は外資系の会社でサラリーマンをして、景気の悪い時に全て決断をしました。
独立・事務所移転・従業員の増員・県外への進出・増資・自社社屋の建設
です。
皆が悲観的で守りに入る時期に攻めると『1位』を取りやすいのです。
1位と首位は数年に1回で良い
サラリーマンとは違い、独立し経営者になるならば1度は業界や県・全国で1位になっておくべきです。
私の会社も独立して山陰四国中国で35年振りの出来高をあげました。
しかし、実際はこれも狙っていきました。
天災や経済的な理由で悲観的だったタイミングに進出し、短期集中で1位を狙いに行ったのです。
常に1位、首位でいる必要は私はないと考えます。
むしろ、数年に1回の1位こそが、無理なく『返り咲き』として評価を得られるため価値が高いのです。
一サラリーマンが今から変わるには?
まずは無駄を削ることです。
『自己投資』より先に裸になるくらいに無駄を削り落とします。
今の自分の生活がもう削るところもなく生活に困窮している場合は、必ずどこかに支出があり原因があります。
その理由は借金だけでなく持病で収入が少ない、過去に何かトラブルがあったなどです。
資金作りが一番『お金持ち』のきっかけになる
資金・資本というのは、会社法の改定で1円設立などが話題になりました。
その影響なのか、資金・資本が少ない状態で独立し、良いアイディアなのにも関わらず頓挫してしまうということも散見されました。
『儲かるビジネスには融資がつく』といいますが、経営者自体が資金や資本の重要性を理解していなければ融資という選択肢が生まれないのです。
資金は多ければ多いほど良い
100万円貯金してできるビジネスのほとんどは、アイディアが勝負です。
しかし、この先を考えなければ3年以上持ちこたえるビジネスにはなり得ないでしょう。
理由はやはり『資本主義』だからです。
まずは中小企業・そして大手企業がお金をかけて同じアイディアを実行してしまうと負けてしまうからです。
つまり、負け戦をしにいくことになるのです。
資金が少なくて永続的に生き残ることのできるビジネスは『再現性』です。
誰にも真似できない万に一つの才能や技術を持ち合わせていた場合のみ、少額資金でのビジネスが可能となります。
100万円でできるビジネスは100万円でしない
100万円でできるビジネスがあれば1000万円資金を用意しておくことが重要です。
簡単に言えば10倍の資金を集めるということです。
しかし、若いうちに1000万円を作る時間が惜しいとも言えます。
そんな時に『出資』を求めるのです。
これこそが、株式会社と同じ組織図になります。
出資はお金だけでなく、家賃や生活費などもあらゆる角度で依頼することが重要です。
『支援者』の重要性
私は少し前述した通り、資産家の家でもなく普通の家庭に育ち資金は地道に蓄え独立しました。
その中で、『支援者』の集い方はサラリーマンの時から注力していました。
『稼ぐのではなく稼いでもらう』仕組み
一人のサラリーマンがどれだけ、贔屓にしてもらうためでも使えるお金は限られています。
だからこそ、自分を支援してもらう前に支援することに注力したのです。
先に独立した同業を組織の中で助け、上司を出世させ部下を育てました。
そのため、独立したのちに事務所を借りる時も広告を出す時も、ややこしいトラブルに巻き込まれた時も皆が助けてくれたのです。
でも、これをお金を撒いて築き上げようとするならば私には一生かかってもできなかったでしょう。
お金と人脈
これは今でも心の中で言い聞かせていることです。
お金も人もなくなる時は一瞬だということです。
人をお金で雇ってもお金がなくなれば離れていきます。
お金があっても人がいなくなれば、お金は途切れます。
謙虚と人望
私はケチで質素なジイさんだと自覚しております。
その中で、謙虚さをいつも求める理由は自分一人では何もできないからです。
仕事で言えば事務所の清掃員やカーペットを取り替える業者、いつもの出前、ハイヤーの手配、もっと言えばスマホの使い方もいまいちわかりません。
謙虚である理由は、謙虚でないと『学』を得られないからです。
人望が厚いという言葉もありますが、実際私が知り合った経営者で『本当』に人望がある人はごく一部です。
自分が一文無しになって、黙って支えてくれる人がどれだけいるでしょうか。
銀行でも資金が焦げ付けば貸し渋り、自分の地位を守るために掌を返す人がほとんどだということです。
だからこそ、「社長・会長」と笑顔で歩み寄ってくる人には、「私ではなく社員に挨拶をしてください」と言います。
権限を持ちすぎるほど、ワンマンになり偏った注目を集めてしまうからです。
お金も地位も権限も持ちたいならば、自分がどれだけ抱えられる人間なのかを知ってから得るべきでしょう。
勤続年数と学歴は当てにならない
社歴・勤続年数は全くお金持ちになる上で関係ありません。
20代でも上場企業の役員になれる時代ですし、新卒で年収5000万円ほどのオファーだってある時代です。
学歴など経営の世界ではもはや優先順位の低い評価項目で私にとっては意味を持たないものです。
もちろん、日本のブランド大学を卒業するに越したことはありませんが、お金持ちにはなれます。
東京大学卒業したから融資してくれる銀行はありません。
それなら4期連続黒字の中卒に融資するでしょう。
それでも勉強をするべき理由=己を知る
学歴依存する考えはやめた方がいいという考えくらいが、ビジネス雑誌にも書いていそうなことです。
しかし、一流の大学を卒業するというのは、一つ経験を持って卒業すると私は考えています。
人より多い勉強時間です。
勉強というのはスポーツで言えば練習やトレーニングです。
一流大学を卒業している彼らは、全員共通して勉強時間が多いこと(練習時間が長い)が共通します。
ここで重要なのは共通して『ルーティン』です。
勉強時間が短い人は勉強の仕方や自分にあったルーティンを知らないため、生産性や効率が悪いのです。
資本主義を生き抜くために資本の代わりになるもの
資本主義社会で一定の資本を貯めるには時間を要します。
その時間をいかに短くするか、が私のような『高齢者』になる前にお金を持ちになるヒントになります。
例えば、大量の資料や商品概要・マニュアルなどは誰しもが勉強しなければならないことです。
しかし、その勉強時間が短く・効率的なほど早く新しいステップに進めるのはいうまでもありません。
新しいステップに進めるということは何が生まれるか、それは『失敗』です。
資本主義社会で生き抜くためにはいち早く『失敗』すること
一人の人間には寿命という期限があり、働ける時間にも期限があります。
その中で資本主義社会で資本ゼロから大成したのは、『失敗』が多い人たちです。
億万長者と呼ばれる人の多くは人より圧倒的に多くの失敗をしています。
『普通』の人間は失敗をしたくないと考えますが、失敗を多くするにも苦労が伴います。
なぜなら人より早くステップアップし次のステージに上がらないと、失敗ができないからです。
営業マンで言えば、1日8時間ほどの時間制限のある中で失敗を多くしようと思えば、人より多くの商談や人との会話が必要になってきます。
つまり資本主義社会で資本を持たずに社会に出た場合『失敗』を多くした方が生き抜きやすくなるという考えができるのです。
失敗は多く経験し『大きな失敗』をする
ここでさらに掘り下げると、失敗にも質があります。
人より多くの失敗をすると、『大きな失敗』をする機会を与えられます。
もっと言えば大きな失敗をいきなりしようと思っても実はできないのが資本主義社会なのです。
例えば大きな商談を破談にしてしまった、事業を潰してしまった、会社を潰してしまった。
この経験は多くの失敗をしないと得られないチャンスによってできた経験です。
つまり多くの失敗を積み重ねると人より『大きな失敗』ができるチャンスが得られるのです。
新入社員がいきなり大きなプロジェクトを任されることもありませんし、いきなり事業を任されることもありません。
なぜなら、『失敗』の数が足らないからなのです。
もっと言えば1億円失おうと思えば、手元に1億円があった人しか経験できないことなのです。
いち早く『大きな失敗』ができるようになる
ここで学歴を既にも持たない方々が離脱しそうな原稿を書いていますが、まだ読み進めてくれている方々にはこのことをお伝えしたい。
この資本主義社会を生き抜く方法には矛盾があります。
一流大学を卒業し『勉強時間』という資本を手にすること。
しかし、『多くの失敗・大きな失敗』は一流大学に行かずともできてしまうのです。
一流大学=難関校であり勉強時間が必要とされます。
逆に大学も行かず高校すら行かなかった方々も大勢成功しています。
それは、早くからたくさんの失敗を学校以外でしてきたからです。
16歳からバイトをしたり、工場で働いたり地道に失敗を重ねてきている人は、新卒とは雲泥の差があります。
なぜなら『社会人経験』が長いからです。
この社会人経験の長さは大学を卒業した人間とは絶対に埋まらないものなのです。
もっと言えば、16歳で社会に出て18歳で転職し20歳で独立した場合、新卒のエリートコースと呼ばれる人でも歯が立たない経験を得ているのです。
資本主義は生き抜ける
「自分には無理だ」普通・平均が気になって仕方ない、そんな方々は資本主義で一番苦労するタイプになってしまうはずです。
成功を勝ち取る方法を考えない人が損をするようになっているのです。
なぜなら、資本がたくさんあるお金持ちは、自分の懐が減らないように仕組みを作るからです。
だから格差が生まれるのです。
格差社会の底にいる人たちは、ますます貧しくなっていくのはなぜでしょうか?
失敗ができない・大きな失敗がしにくい環境に気づかないうちにどんどんと追い込まれているのです。
そうならないためにはまず、諦めず見栄を張らず、地道に失敗を重ねて自分のルーティン・フォームを固めるのが一番効率的だと言えます。
いきなり大きなことはできません。
しかし、必ず生き残り・生き抜ける道がひらけます。
最後までご拝読感謝申し上げます。
著者情報
加藤浩(Hiro Kato)
自営業・経営者(会社3社を経営)
趣味はクラシック音楽鑑賞、2019年からTwitterを開始(@katoon_hiro66)。
『従業員の扶養になる』という謙虚な言葉とは
裏腹に鋭い視点やツイートは『癒し』と若いフォロワーからファンが増加中。
キャリア:外資系企業 営業→海外本社勤務→日本法人役員→独立・起業
執筆経緯:『営業ノウハウ研究所』の運営主がツイートを見て執筆のオファー